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ガイド・生活保護法・生活保護の決定

生活保護の決定における公平な取扱い

生活保護は取扱件数が多く、判断の裁量幅が大きいために担当職員間の差異が表面化しやすい分野です。本ガイドでは、実際にどこで取扱いの差が生じるのか、そして自組織においてそれをどのように測定し、是正していくことができるのかを解説します。

読了時間の目安:約6分

生活保護の決定における公平な取扱いとは何を意味するか

公平な取扱いとは、同種の事案は同様に、異なる事案は異なるように扱うことを意味します。そして、そこに設けられる差異は、担当職員が誰であるかではなく、事案の実情に基づいて説明できるものでなければなりません。

この要請は、行政手続法が定める理由の提示や公正な手続きの原則、および生活保護法が定める保護の実施に関する規定に基づくものです。実務上重要なのは、すべての決定が同一の結論に至るべきだということではありません。重要なのは、生じる差異が事案の内容に照らして説明可能であることです。

生活保護の分野では、何が妥当な支出であるか、申請者にどのような求職活動を求めることが妥当か、いつの時点で就労可能な状態にあると判断すべきかという点で、判断の裁量幅が最も大きくなります。差異が生じるのはこうした点であり、扶助基準額の計算そのものではありません。

実務上、取扱いの差はどこで生じるのか

そのほとんどは境界的な事案、すなわち内部の基準が明確な答えを示さず、担当職員自身の判断がその余白を埋めることになる事案において生じます。

明確な事案では、結論はおおむね自明です。取扱いの差が生じるのは、申請者が要件を部分的にしか満たしていない事案、情報が不完全な事案、あるいは標準的な類型に当てはまらない状況にある事案において、担当職員ごとに判断が分かれる場合です。こうした事案は取扱件数全体に占める割合が小さいため、全体の統計には差異として現れにくい傾向があります。

第二の要因は時間の経過です。ある部署内での運用は、特に職員の異動に伴って徐々に変化していきます。継続的な確認がなければ、2年前とは明らかに異なる水準の運用が、何らの決定もないままなされていることがあります。

第三の要因は申請者本人の表現力です。自身の状況を明確に説明でき、行政の言葉を使いこなせる申請者ほど、実務上より丁寧に資料が検討される傾向があります。これは個々の決定がそれぞれ正当に見えるため、最も発見しにくい形の取扱いの差の一つです。

却下の決定は、どのように理由づけられるべきか

理由の提示には、適用された規定、判断の基礎とした情報、そしてなぜその情報が却下という結論に至るのかを明記する必要があります。

「就労可能な状態にない」とのみ記載する理由の提示は、要件を繰り返しているだけで、その内容を説明していません。これでは申請者は自らの状況を改善することも、判断に異議を述べることもできません。実際に何が起きたのか——合意された計画の内容、行われなかった活動とその時期——を具体的に補う必要があります。

理由の提示には、内部的な機能もあります。理由を詳細に書き出すことで、判断が十分な根拠に基づいているかどうかを担当職員自身が確認できるようになります。曖昧な理由づけは、実際には直感で判断が下されたことを覆い隠していることが少なくありません。

第三の要件は分かりやすさです。決定は、それが向けられる本人が読んで理解できるものでなければなりません。説明のない内部略語や基準の条項番号のみへの言及は、決定を形式的には正しくても実質的には理解不能なものにしてしまい、本来避けられたはずの審査請求を誘発します。

担当職員間の差異をどのように測定するか

統計上の支給率を比較するのではなく、比較可能な事案の一部について、理由づけの内容そのものを確認することによって測定します。

支給率だけを見ても得られる情報はわずかです。担当職員間、また時期によって、事案の構成そのものが異なるためです。比較可能なのは、どのような理由が示されているか、特定の要件がどれくらいの頻度で課されているか、そして同じ結論に至った決定における資料の記述がどれほど詳細であるかです。

実践的な方法の一つは、対象を絞った事案類型——たとえば「求職計画の不備」を理由とする却下——を選び、一定期間内のすべての該当決定を同一の基準に照らして確認することです。こうすることで差異が明確に浮かび上がり、部署内で具体的に議論できるようになります。

このような測定の目的は、個々の担当職員を監視することではなく、内部基準のどこが不十分であるかを特定することにあります。5人の担当職員が同一の状況を異なるように判断する場合、見直すべきは通常、担当職員ではなく基準そのものです。

業務負担を増やさずにレビューを行うにはどうすればよいか

個別事案を人手で通読するのではなく、あらかじめ定めた基準に照らして構造的にレビューを行うことによって実現できます。

手作業による抽出検査では、差異がパターンとして現れるほど十分な件数を確認することは難しく、また時間もかかり、レビューを担当する者によって品質にばらつきが生じます。

SAKRA.cloudは、自治体の意思決定プロセスの品質を担保するために設計された、専門的かつ高度な意思決定支援およびレビューのためのデジタルツールです。生活保護の分野では、あらかじめ定められた枠組みに沿って決定内容を確認します。法的根拠が明示されているか、要件が個別に理由づけられているか、算定過程を追うことができるか、類似の事案が一貫して取り扱われているかといった点が対象になります。

その結果として得られるのは、部署がその後の対応に活用できる資料です。個々の決定を是正するためだけでなく、内部基準のどこを明確化すべきかを把握するためにも役立ちます。決定を行うのは引き続き担当職員であり、本ツールは資料をレビューするものであって、判断そのものに代わるものではありません。

レビュー内容について詳しくは、 生活保護法・生活保護の決定 をご覧ください。

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